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1.基金設立の趣旨と目的

航空機産業における技術の開発は、機体・エンジンメーカーだけでなく、部品・素材等関連産業の技術開発力の向上をもたらし、また、その成果の他産業への波及効果も大きく、産業構造の高度化を促進させる役割が期待されます。日本の民間航空機産業は、国産旅客機YS-11の開発・生産・販売以来、YX/767、B777及び民間航空機用エンジンV2500、CF34の開発・生産、さらに最近ではB787並びに同機用エンジンの開発等大規模な国際共同開発プロジェクトヘの参加を通じて国際的にも評価を得て来ましたが、今後とも積極的に国際共同開発プロジェクトに参画し、技術開発のみならず販売、プロダクト・サポート等でも経験を積むことが望ましいと考えられます。

  しかしながら、航空機等の開発には大きなリスクを伴うため、できるだけ効率的な資金の投入を図って行く必要があるとの判断から、航空機等の国際共同開発を促進するための機関を設け、この機関を通して国として適切な国際共同開発プロジェクトに対する効率的な助成を行う体制を整備することとなりました。

 本基金の目的は、指定開発促進機関として、航空機等の国際共同開発を行う者等に対する助成を行い、加えて航空機等の国際共同開発を促進する事業等を行うことにより、航空機産業を振興するとともに、産業技術の向上及び国際交流の進展を図り、もってわが国産業の発展に寄与することにあります。

2.基金の概要

 
(1)名称
財団法人航空機国際共同開発促進基金
  略称: 航空機開発基金
  英文名 International Aircraft Development Fund (IADF)
(2)住所  〒105-0001 東京都港区虎ノ門3丁目6番2号
  第2秋山ビルディング虎ノ門(MAP
  電話: 03-3432-8361 FAX: 03-3432-8366 
  Website:http://www.iadf.or.jp/
 
お問合せ窓口:こちらまで       
(3)設立年月日 昭和61年5月22日
(4)基本財産 約44億円
(5)運営組織

 

3.事業内容


本基金は、次の事業を行います。
(1)航空機等の国際共同開発を行うもの等に対する助成
(2)前号の事業を的確に遂行するために必要な情報の収集及び提供
(3)国際共同開発による航空機等の製造、販売等に関する斡旋
(4)航空機等の国際共同開発の促進に必要な研究者及び技術者の招聘又は派遣
(5)各号に掲げるもののほか、本基金の目的を達成するために必要な事業

 


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CF34-10


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4.航空機等の国際共同開発助成事業

(1) 助成プロジェクト
 a.民間航空機用ジェットエンジン(V2500)の国際共同開発
[開発事業者:(財)日本航空機エンジン協会]
最新技術を駆使して燃費効率を高めた高性能、低騒音、低公害の中型民間航空機に搭載するファンジェットエンジンを5カ国(日、米、英、独、伊)の国際共同事業により開発。(平成12年度で助成完了)

 b.次期中型民間輸送機(YXX)の国際共同開発
[開発事業者:(財)日本航空機開発協会]
大きな需要が見込まれた新型の中型民間輸送機の本格開発着手に備えた予備開発作業等を米国ボーイング社と共同で実施してきたが、航空機用燃料価格の安定、市場動向等により、平成6年2月、開発作業を当面凍結。日本政策投資銀行からの過年度借入金に対する利子補給金を助成。(平成15年度で助成完了)

 c.次期大型民間輸送機(B777)の国際共同開発
[開発事業者:(財)日本航空機開発協会、承継者:民間航空機(株)]
350席クラスの新型の大型民間輸送機を、米国ボーイング社と共同で開発したもので、B747以来の革新的コンセプトに基づく長期かつ巨大プロジェクト。平成7年4月基本型機(−200)の型式証明(T/C)を取得、派生型機(−300)の助成対象事業も平成10年6月末をもって成功裏に終了。平成10年7月以降は日本政策投資銀行からの過年度借入金に対する利子補給金を助成。(平成18年度で助成完了)

 d.小型民間輸送機用エンジン(CF34−8)の国際共同開発
[開発事業者:(財)日本航空機エンジン協会]
次世代のリージョナル航空機用として需要がある小型民間輸送機用エンジン。平成8年度から米国ゼネラル・エレクトリック社と共同で開発してきたが、平成16年度をもって成功裏に終了。平成17年度以降は日本政策投資銀行からの過年度借入金に対する利子補給金を助成中。

 e.中小型民間輸送機用エンジン(CF34−10)の国際共同開発
[開発事業者:(財)日本航空機エンジン協会]
次世代のリージョナル航空機(90席クラス)用として需要が見込まれる中小型民間輸送機用エンジン。平成12年度から米国ゼネラル・エレクトリック社と共同で開発し、平成18年度をもって成功裏に終了。平成19年度以降は日本政策投資銀行からの過年度借入金に対する利子補給金を助成中。

 f.次期中型民間輸送機(B787)の国際共同開発
[開発事業者:(財)日本航空機開発協会、(財)日本航空機エンジン協会]

・効率性を重視し、環境適合性、快適性、利便性等を追求した200〜250席クラスの中型民間輸送機。平成16年度から米国ボーイング社と共同で開発中。
・最新技術を適用し、高性能化、軽量化、低騒音化等を追求したB787用新型エンジン。平成17年度から米国ゼネラル・エレクトリック社(GEnx)、英国ロールスロイス社(Trent1000)と共同で開発中。

 g.次世代航空機用機器の国際共同開発
[開発事業者:横河電機(株):(株)島津製作所:住友精密工業(株)]

国際共同開発により既存の航空機用機器と比較して、コスト・機能面で技術的革新性あり、我が国がモジュール・インテグレーションを担当しうる技術を確保し、将来の民間輸送機への搭載を図ることを目指す機器開発。
・液晶パネルディスプレイシステム(平成13年度で完了)
・先進ハイブリッド空調システム  (平成13年度で完了)
・小型民間輸送機用降着システム(平成12年度で完了)

 h.次世代中小型民間輸送機用エンジン開発事業
[開発事業者:(財)日本航空機エンジン協会]
次世代の中小型民間輸送機用エンジンは安全性の確保を前提として、優れた効率性、環境適合性、運航費用の優位性を有したエンジンで、今後多くの需要が見込まれる。米国プラット・アンド・ホイットニー社及び英国ロールス・ロイス社等と一層の先進技術を採用し、主要部位に適合できるエンジン関連技術から始まる国際共同開発事業を平成21年度から開始。


5.国際交流事業・情報の提供

(1)国際交流事業 (招聘・派遣) 助成制度
海外の航空機関係者との情報の交換および人材交流の一層の強化を図るため、航空機等の研究・開発に関わる国際交流を行う本邦法人に対し、必要な資金の一部(往復航空運賃、滞在費、国内旅費)を助成する制度を設けている。

これまでに実施した助成内容については過去の実績を参照して下さい。

なお、次の情報につきましては、ユーザー認証が必要となりますので、別途関係団体に送付されるパスワードをご確認下さい。
(パスワード制限ありのページ)

    
    ・過去の実績

(2)航空機関連講演会
航空機関係の専門家による講演会を開催し、関係する団体へ航空機関係の知識・情報の提供を実施している。参加費は無料ですが、会場の都合により参加人数を制限させていただく場合がございます。
講演会の詳細が確定次第、関係する各団体への講演会案内が送付されますので、奮ってご参加下さい。
平成20年度講演会(実施済)
 ・国産ジェット旅客機MRJプロジェクトの概要
平成21年度講演会
 ・EMBRAER社 E-JETの概要と開発経緯(実施済)
 
(3)情報提供
1)航空機等の国際共同開発を促進するため市場動向・技術動向等の諸情報の収集・提供を行う。

2) 上記諸情報に関する解説を行い、定期的に提供している。解説内容はこちらをご覧下さい。

6.受託事業


(1)大型精密機器システム基盤技術の開発振興に関する調査研究事業
(社)日本機械工業連合会より委託を受け、
1)航空機等を中心とした世界の機械工業に関する情報を調査活動を通じて収集・整理・分析・解説し、定期的に提供している。平成14年度から平成17年度の調査概要はこちらをご覧下さい。(平成17年度で終了)

2)また、航空機等の国際共同開発の促進を支援する事業のライフサイクル高度化および環境基盤の構築に関する調査・検討を実施している。(平成19年度で終了)
最近の調査概要は こちら をご覧下さい。

(2)大型精密機器システムが地球温暖化に及ぼす影響予測の化学輸送モデル開発に関する調査研究
(財)機械システム振興協会より委託を受け、航空機の排気が地球温暖化に与える影響を、定量的に予測するための化学輸送モデル開発に関する調査研究を実施している。(平成19年度で終了)

最近の調査研究報告書の要旨は こちら をご覧下さい。

(3)次世代航空機等開発調査(超音速輸送機開発調査)
(社)日本航空宇宙工業会より委託を受け、超音速輸送機の開発に際し重要な課題である空港騒音、ソニック・ブーム、オゾン層への環境影響等の国際動向調査、技術調査等を実施。(平成13年度で終了 )

(4)航空機産業発展のための人材育成システムの調査研究事業
(社)日本機械工業連合会より委託を受け、航空機産業の人材育成システムの調査研究を行うために調査委員会を運営し、調査研究活動を実施。(平成20年度で終了)

調査概要は こちら をご覧下さい。
 

7.航空機産業の意義

(1)広範な技術波及効果

 航空機等は安全性、経済性、快適性等を追求し、空力技術、構造技術、エンジン技術、材料・加工技術、制御技術等諸分野での最先端の成果を駆使して開発されます。従って、設立の目的で述べておりますように、航空機等の開発、生産等で用いられる技術は機械産業、素材産業等の産業分野のみならず、国民生活上にも広く関連しています。

(2)知識集約性が高く、裾野の広い産業

 航空機の機体・エンジン等は、先端技術の集積体であり、航空機産業は水準の高いエンジニアと良質の労働力を必要とし、エレクロトニクスを駆使した制御装置から座席カバーに至るまで、数十万点も部品を有する裾野の広い産業であることなどから、我が国において発展するにふさわしい産業です。

(3)国民経済の国際化

 より一層の安全性、経済性、快適性、低公害性の追求により、航空機等の開発コストは遂年増大していくため、世界的な航空機等メーカーであっても、リスク分散、国際分業による利点の享受、市場の確保等の観点から、国際共同プロジェクトとして進めることが世界的趨勢となっています。我が国としてもこの趨勢に沿って部品・素材分野を含め、総合的な航空機開発力を養うことが現実的であり、国際的かつ双方向の技術・人材交流を促進し、もって参加国及び日本の航空機産業の発展に資するという観点からも国際共同開発は大きな意義を有しており、各種共同開発プロジェクトを直接体験することにより、日本の産業の真の国際化も併せて図られることが期待されるところです。

 













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